本紙では、人材採用に深くかかわっている主要人材ビジネス各社に2010年日本の雇用情勢について聞いた。その結果、昨年度と比べ、「日本全体の雇用は横ばいが続くが、新卒採用はさらに減少傾向、中途採用はやや増加の兆し」という結果が明らかになった。調査は2009年12月、人材ビジネス会社の社長・事業責任者にアンケート調査を実施し、27社から回答を得た。
リーマン・ブラザーズ破綻に端を発した世界同時不況の影響によって、深刻な雇用情勢が続いている。昨年前半は、「派遣社員の雇止め」「新卒者の内定取消し」など様々な雇用問題が発生し、社会問題化したが、後半からは正社員のリストラが本格的に実施され、09年11月の完全失業者数は331万人と1年前に比べ75万人増加した。
また、政府の助成金によって雇用を維持している社内失業者も197万人(09年10月)おり、こうした潜在的失業者を合わせると約540万人が職を失っている。
さらに新卒者の採用も深刻な状況だ。多くの企業で内定式が行われた09年10月1日時点の2010年大卒者の内定率は62.5%で、03年(60.2%)、04年(61.3%)に次いで3番目の低さを記録した。下落幅に至っては、前年同期を7.4ポイント下回り、1996年の調査開始以来最大の下げとなった。
高卒者の就職は一層厳しく、内定率は37.6%(09年9月末)と4割にも満たない水準である。
希望・早期退職者を募集した上場企業も多かった。09年1月~11月で、186社2万2713人が早期退職に応じた。前年同期の68社8979人から大幅な増加で、2.7倍に達している。2万人を超えたのは02年の3万9732人以来7年ぶり(東京商工リサーチ調べ)のことだ。




